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回心誌

世の中わがんね

有権者から候補者へのカンパ

社会 法律

http://twitpic.com/d3vsvk

一部で山本太郎がカンパ(=寄付金)を募っていたことを問題視する向きがあるような感じですね。

上の画像では「選挙中って金品の受け取りもダメなのでは?」としつつ「公職選挙法違反中」としています。しかし、カンパそれ自体が違法ということではなくて、カンパについて規則があるということですね。

例えば、アメリカのオバマ大統領は小口で個人献金を集めて勝利につながったとかいう話を聞きます。日本にはそういう動きはあまりありませんが、選挙にカネがかかる以上、民主主義が淀まず機能するためには個人献金も不可欠だとすら思いますし、そういう動きが少ないのは残念なことです。

というわけで、カンパ自体が違法だという誤解が広まるのは健全な民主主義にとって害が大きいと思うわけです。同時に、どうしたら違法になるのか、寄付者側も知っておいたほうが良いと思うので、調べたことを載せます。

 

アクセス数がちょっと多いようなので見返してみたら、とても読む気が起きない記事になっていたので、先に結論だけ述べます。

  • 公職選挙法によると、選挙運動に関わる寄付については、寄付者の住所・氏名・職業などの情報を受けとる側が記録する必要がある。
  • 政治資金規正法によると、政治活動に関わる寄付で、政党や政治団体向けの寄付を、集会や演説の場で受けとる場合には、1000円以下なら匿名でもOK
  • 政治資金規正法によると、個人から政党や候補者への寄付は年間150万円まで、など年間寄付額に制限がある。

 

まずは

 まずは総務省のサイトへ行ってみたけど、ざっくりとしか書いてなかったです。

政治家への寄附についても、国や地方公共団体と請負などの関係にある者の寄附の制限、政治資金規正法による制限などがあります。

http://www.soumu.go.jp/senkyo/senkyo_s/naruhodo/naruhodo08.html

候補者から有権者への寄付には色々な規制がありますが、候補者への寄付にはあまり詳しいことは書いていないですね。政治資金規正法もチェックする必要がありそうです。

 

公職選挙法 

公職選挙法では候補者への寄付については寄付者の住所、氏名、職業などの情報をしっかり記録する必要があるとされていますね。違反した場合は3年以下の禁固または50万円以下の罰金になりますが(246条)、当選無効とはならないようです(251条)。他には出納責任者が届け出をした後でないと寄付を受けとってはならないという趣旨の条文(184条)がありました。 

(会計帳簿の備付及び記載)
第百八十五条  出納責任者は、会計帳簿を備え、左の各号に掲げる事項を記載しなければならない。
一  選挙運動に関するすべての寄附及びその他の収入(公職の候補者のために公職の候補者又は出納責任者と意思を通じてなされた寄附を含む。)
二  前号の寄附をした者の氏名、住所及び職業並びに寄附の金額(金銭以外の財産上の利益については時価に見積つた金額。以下同じ。)及び年月日
三  選挙運動に関するすべての支出(公職の候補者のために公職の候補者又は出納責任者と意思を通じてなされた支出を含む。)
四  前号の支出を受けた者の氏名、住所及び職業並びに支出の目的、金額及び年月日
2  前項の会計帳簿の種類及び様式は、総務省令で定める。
 

 

(明細書の提出)
第百八十六条  出納責任者以外の者で公職の候補者のために選挙運動に関する寄附を受けたものは、寄附を受けた日から七日以内に、寄附をした者の氏名、住所及び職業並びに寄附の金額及び年月日を記載した明細書を出納責任者に提出しなければならない。但し、出納責任者の請求があるときは、直ちに提出しなければならない。
2  前項の寄附で当該候補者が候補者の届出(参議院比例代表選出議員の選挙にあつては、参議院名簿の届出又は参議院名簿登載者の補充の届出。以下この項において同じ。)がされる前に受けたものについては、候補者の届出がされた後直ちに出納責任者にその明細書を提出しなければならない。

 

 

政治資金規正法

次に政治資金規正法における政治家や候補者、政治団体への個人献金の制限について調べます。

まず、選挙運動を除く政治活動に関しては、公職の候補者に対して金銭や有価証券による寄付を行ってはならないとあります。選挙運動に関わるものであればOK、政党や政治団体に対してはOKということになりましょう。

2.公職の候補者の政治活動に関する寄附の制限

何人も、公職の候補者の政治活動(選挙運動を除く。)に関して金銭及び有価証券による寄附をしてはいけません。ただし、政党がする寄附及び政治団体に対する寄附は認められています。  

http://www.soumu.go.jp/main_content/000174716.pdf

年間百万単位の大口献金を行う場合は制限があります。

[総枠制限]一の寄附者ができる寄附の年間限度額

○政党・政治資金団体に対するもの 個人:2,000万円まで

○その他の政治団体、公職の候補者に対するもの 個人:1,000万円まで

 

[個別制限]一の寄附者から同一の受領者への寄附の年間限度額

○個人がその他の政治団体及び公職の候補者に対してする寄附は、150万円まで

http://www.soumu.go.jp/main_content/000174716.pdf 

 

また、基本的に他人名義・匿名での寄付はできません。しかし、街頭や演説、集会会場で政党または政治資金団体に対してされる1000円以下の小口の寄付なら匿名でもOKだと書いてありますね。

(4)他人名義・匿名による寄附
本人以外の名義又は匿名により政治活動に関する寄附をすることはできませ ん。

ただし、街頭又は一般に公開される演説会若しくは集会の会場において政党 又は政治資金団体に対してする寄附でその金額が1,000円以下のものに限り、 匿名による寄附をすることができます。 

http://www.soumu.go.jp/main_content/000174716.pdf

 

感想他

候補者個人に対する寄付は政党や政治団体に対してよりも制限が大きいですね。まあ、これは収支の管理のしやすさなどが理由なんでしょうが。

匿名の寄付金について、政治資金規正法によると1000円以下の超小口ならOKという感じでしたが、公職選挙法には1000円以下はOKとかは書いてありません。政治資金規正法でOKで、公職選挙法でNGになるような場合というのは、(選挙運動を除く)政治活動に関して行われる寄付でしょうか。

選挙運動に関する寄付と政治活動に関する寄付をどう区別するのかちょっとよく分かりませんが、その寄付金がどちらに使われたかということでしょうか。であれば、選挙運動中の演説の会場でなされた匿名の寄付が政治活動に使われるのはOK、合法であるということも考えられますね。

基本的には大衆と選挙が結びついていることは良いことなので、匿名のカンパで政治が盛り上がるのなら良いことだと思うんですが、「政治とカネ」の問題があるのでそういうわけにもいかないですね。匿名献金を許してしまうと、例えば1万人の集会で匿名の人からカンパされた、という名目で利害関係のある企業等から不正に金が流れる可能性もあるかもしれないですね。