オスプレイについては既に取り上げたけど*1、肝心なことを欠いていた。
オスプレイ反対についてよく見られる意見は、
大体こういう感じ。でも本当のところ、そもそもなぜ反対してるのか、反対者自身の口からは語られているものは、こういう論調の意見の中には出てこない。そこで、ちょっとググってみた。まあ、これが実際に沖縄県民の声なのかどうかは分からないが、少なくとも参考にはなる。
米軍機は、アメリカ本国では、人口密集地での低空飛行は禁止されています。
アメリカ本国では、米軍機の離発着は、周辺住民に飛行機の姿がほとんど見えないほど配慮されています。
アメリカ本国で禁止されているのに沖縄でやるのはおかしい、という意見。確かに、住民の目線で考えれば、騒音など被害があるのに、さして得するわけでもないのになぜ黙って受け入れなければならないのか、となるのも仕方ないかもしれない。安全保障などのメリットは本土や米国に分配されるが、被害が分配されないのはおかしい、と。
1.沖縄県民がオスプレイの普天間基地配備に反対する理由は?
① 配備先の普天間基地は,市街地の真ん中にあり、市街地を避けて
離着陸する事が出来ず、住民は常に事故に対する不安がある。
②返還が予定されている、普天間基地への配備は
普天間基地の固定化につながる。
③沖縄には、普天間基地以外に米空軍嘉手納基地を始め
約30カ所の米軍施設があり、オスプレイが配備されなくても、
これを攻撃して、米国に喧嘩を売れる国は、この地球上に
存在しない。
2.なぜ、オスプレイだけを反対しているのか?
本当は、オスプレイ以外の海兵隊航空機に反対ですが、
それは、普天間基地の県外移設要求で、意思表示しています
客観的な危険性でなく、「不安」という表現を使っている。自分のこととして考えなければならない住民には主観的な不安がある。ここに認識のズレを感じる。
次の意見は反対している人ではないらしいが、上述の認識のズレを指摘している。
回答するほど知識がないのですが、失礼ながら他の方も似たようなものかとお見受けしましたので失礼します。
わたしには、報道に接している分にはみんな「無視された」と怒っているように見えます。事故率が低いのが事実だとしても、それを地元にどれだけ説明してきたのでしょう。その労を省いて「アメリカが決めたことだから」で押し切ろうとしたことに腹を立てているのでは?
この手の問題は立場によって都合のいい数字が出てくるものですから、客観的な事実そのものより、それをどれだけ説明してきたのか、地元に対してどのような態度をとってきたのか、によって信用は変わります。もちろん、この事実があまりにも一方的だったり、信憑性に欠けていたら説得するまでもないのですが。
それと、「反対する本当の理由は中国様のため?」と言われていますが、実際に中国の利益になるのだとしても、中国が日本の世論にそれほど影響力を持っているとは思えません。中国のためにオスプレイに反対する日本人が何人いると考えていらっしゃるのでしょう。世論調査などの数字があるわけではありませんが、わたしには説得力のない回答です。
これが反対の理由だと思っているかぎり、反対派は説得できないでしょう。率直に申し上げて内輪で盛り上がるだけの説明です。
わたし自身は、オスプレイについては賛成派、反対派ともに面倒くさそうなのでこれまで敬遠してきました。いまは不勉強を恥じています。
少なくともポジショントークはなんにつけ明快ですが、およそ現実の問題を理解するときには役に立たないどころか逆効果しかないことは知っています。
本土の同情や真摯な説明があれば、感情的な軋轢は減ると思う。
いや、彼らはゴネ続けるよ、と言う人もいるかもしれない。米軍基地のおかげで経済が潤っている、というのも、僕は詳しくないが多分そうなんだろうと思う。しかし、そうだとしても市民には断る権利があるはずだ。それでも引き止めたければ、説得するしかないだろう。それが自由主義の原則なのでは。
日本人は口で言うほど平和の尊さを理解していない。暴力を憎む心は実際に殴られた人にしか持ち得ない。 <<オスプレイ>怒声の中、普天間追加配備…募る政府不信> http://t.co/rILeKGTKlN #niconews
— 多岐修典 (@Shusuketaki) 2013, 8月 4