回心誌

日々是回心

僕たちが何を達成してこなかったかを考えると、絶望的な気分になる

グルー元駐日大使によると

私は百人中にたった一人の日本人ですら、日本が事実上ケロッグ条約や九カ国条約や連盟規約を破ったことを本当に信じているかどうか疑わしく思う。比較的少数の思考する人々だけが率直に事実を認めることが出来、一人の日本人は私にこういった——『そうです、日本はこれらの条約をことごとく破りました。日本は公然たる戦争をやりました。満州の自衛とか民族自決とかいう議論はでたらめです。しかし日本は満州を必要とし、話は要するにそれにつきるのです』。しかしこのような人は少数に属する。日本人の大多数は、本当に彼ら自身をだますことについて驚くべき能力を持っている。……日本人は必ずしも不真面目なのではない。このような義務(国際的な)が、日本人が自分の利益にそむくと認めることになると、彼は自分の都合のいいようにそれを解釈し、彼の見解と心理状態からすれば彼は全く正直にこんな解釈をするだけのことである。

丸山眞男『現代政治の思想と行動』(新装版)第三章 軍国支配者の精神形態 p.98

日本は悪くなかったと真顔で語る人の多いこと多いこと。どうも日本人はこの頃から進歩していないんじゃないだろうか。