個人的な話になるが、とにかく忘れっぽいのが悩みだ。
よくあるのが、
作業Aをしている間に、メールが来る
→メールボックスを開くとやりかけのタスクBがあることに気づく。
→やらずに放置してしまいそうなので、すぐ終わる作業だし、タスクBに取り掛かる
→タスクBの間に待ち時間(PCの再起動など)が入り、その間にふとタスクCのことを思い出す。
→今やらなければこれも忘れてしまいそうなのでタスクCに取り掛かる
→タスクCを終え、先ほどまでやっていた作業に戻ろうとするが、自分が何をやっていたのか思い出せず、呆然とする。
→なんとか思い出してタスクBを終わらせる。
→タスクBの前は何をやっていたんだっけ? また思い出せず呆然とする。
→来ていたメールを放置してしまう。
作業中に別のことに気を取られる、ということが何重にも積み重なるので、ちっとも捗らない。
で、こういうのはADHDの典型的な症状なんだと。
念のため医師に診断を受けたが、軽度だがその傾向があるとのこと。
診断を受けて、薬(ストラテラ)を処方された。
それが5ヶ月程前のこと。
薬の効果はあまり実感していないが、とにかく自分は忘れっぽいのだということをよく理解して意識的に行動することが効果的だと個人的には思っている。
「ハーバード式大人のADHDパーフェクトガイド」には、ある程度具体的な行動の指針や考え方が書いてある。
- 作者: クレイグサーマン,カレンウェイントラーブ,ティムビルキー,福西勇夫,福西朱美,Craig Surman,Karen Weintraub,Tim Bilkey,村木美紀子
- 出版社/メーカー: 法研
- 発売日: 2015/02/23
- メディア: 単行本
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まず、印象に残っているのが「決定的瞬間」という考え方。
マイケルは、彼の一日が良いものとなるか悪いものとなるかの分かれ目となる決定的瞬間のことを、常に気にしていなければならないことがもっとも困難だと言います。先週の土曜日の朝、彼はベッドでぐずぐずするという選択をしてしまい、決定的瞬間をうまく管理できませんでした。その無駄をした30分間に、アパートの地下にある共同の洗濯場に行っていれば空いている洗濯機を確保できたのですが、そのタイミングを逃してしまったがために、彼が地下に降りて行ったときには既にすべての洗濯機が使用中になっていました。結局彼は、洗濯機が空くまでの時間を無駄にしてしまい、その日一日が台無しになりました。
こういう「あるあるネタ」が多いのがこの本の特徴なんだけど、確かにこういうのあるよねえ〜。
「決定的瞬間」というのは要するに、意志の力を集中させるべき瞬間ということなんだけど、この言葉を知っておくと、普段の生活で少し意識するだけでも生活する上で助けになる。「なんとなく面倒くさいな〜」でなく、「今やらなきゃ!」と自分を奮い立たせるのが少しラクになる。
この本を読んでから、いくつか意識的に実践していることがある。
まず、日々気になることを記録することにした。本の中ではいうのがこういうことを書きましょうと色々載っていたけど、あまり詳しいことは覚えていないので、とりあえず日記のようなものをつけるようにした。自分の問題が明確になって、不安があるんだけど何が不安なのかよくわからない、というのが少し楽になる。
また、仕事中は必ずメモを持ち歩き、席に着いたらそれを必ず広げることにした。仕事柄パソコンを使うことが多いが、いつ電話がかかってきても手書きのメモにならすぐに書き込める。両手を使わないと文字が打てないパソコンでは、これは難しい。
小学生くらいのころにタイピングソフトでタッチタイピングを習得して以来、タイピングには自信があったんだけど、やっぱり手書きが最強ですわ。
ちなみにメモ帳と日記帳は別のノートにしている。日記は何でも自分の書きたいことを書いているので、職場で見られたくないから。
打ち合わせや会議の際には、可能な限り資料を印刷するようにした。エクセルにメモを残すこともできなくはないが、はっきり言って時間がかかりすぎるように思う。それに、関連図や概念を描きあわらすのは手書きでないと無理だ。
大学のゼミでは特に経費なんて気にせずガンガン印刷していたけど、議論がずっと飲み込みやすかった。ペーパーレス化は自分には向かないなあ〜と思う。
それから、平日の間に休日にやりたいことが思いつくことがある。でも、いざ休日になると何かやりたいこと・やらなくちゃいけないことがあったなあ〜と思いつつもダラダラすごして、いつの間にか一日が終わっているというパターンがよくある。
そこで、思いつくたびにやりたいことをタスクアプリに追記していくことにした。
やりたいことを一覧しておくだけで、「あ、そうだ、これやらなきゃだった!」という気持ちを起こすのがすごく楽になる。
タスク管理アプリは、自分の好きなものを使えばそれで良いんだろうけど、たまたま無料のときに買ったiPhone用のアプリ「Clear」を使っている。UIが良いので、使ってて楽しい。
それから、健康について書かれていることも参考になる。下は健康的な食事の指針をまとめた図。
じゃがいもは野菜じゃありません!
他にも運動や瞑想(最近はやりのマインドフルネス)の肯定的な効果について書かれている。今は体調面に問題があるためできないが、いずれランニングにも挑戦してみたい。
さっきも書いたけど、どの章もちょっとしたあるある話が語られるので、わりかし頭に入りやすい。よく考えて書かれてるなぁ。
薬については色々と思うところがあるんだが、機会があれば自分なりに調べた上で別の記事に書いてみたい。