回心誌

日々是回心

【倫理】動物倫理について、今時点で思っていることのメモ

「その生物種が進化的に獲得した潜在能力を可能な範囲で引き出す」という規則が理にかなっていそうに、今の自分には思える。

この規則であれば、走ることが得意な動物は走れるような環境を用意してやるのが良い。泳ぐのが得意な動物は泳げるようにするのが良い。人類は運動能力に加えて知性、他者への思いやりを発揮できれば良い。

ただ、恣意的に基準を決めれるのではないか、という問題はある。

現状行われている非道徳的な動物実験や工業的な畜産は当然受け入れられにくいが、人類の知性の発揮との兼ね合いで場合によって容認可能であるという論理もありうる。



倫理的行為を実行できる倫理的行為者になりうるのは人間のみであって、動物は倫理的行為者になりえない、というところに、この、避けがたい恣意性のポイントがあるように思える。
要するに、人間だけが一方的に決めることができるのだから、恣意的にならざるを得ない。

「有感」などという一見恣意性のない客観的な線引きも、恣意的にならざるを得ないからこそ、こういったやり方になっているように思う。
しかし、どう線を引こうと恣意的であることは避けられないのではないか。