テレワークの会社PCと自宅PCで周辺機器を簡単に切り替えたい、という需要は一定数あるのではないだろうか。
まあ、世間ではコロナは5類認定されて、テレワークから通常の出勤に戻している会社もあろうかとは思うが。
そんな需要にこたえるための製品があったので、買ってみた。
製品概要
KVMというのはキーボード・マウス・ビデオの略らしい。
これらの周辺機器を複数台の機器で切り替えるためのものがKVMスイッチである。
テレワークで仕事中は会社用のPCを使って仕事して、仕事が終わったらプライベートで別のPCを使う、というときに、この切り替え機が役に立つ。
もちろん、複数台の機器とペアリングできるマウスやキーボードなんかもあるし、モニターについては複数のHDMIポートを持っていたりするのが普通ではある。が、切り替え機能のない周辺機器も含めてまとめて切り替えられるのがメリットである。
まあ、安くはなかったね。1.5万円。
良かった点
今回私が購入した一番の目的は、USBドングルで接続するタイプのワイヤレスヘッドセットの切り替えを簡単にしたかったからだ。
音声機器、それもヘッドセットでの利用がサポートされているかはよく分からないが、今のところ正しく切り替えが機能しており音声品質にも問題はなさそうだ。
まず、この機能に関して問題なく使えている点で、満足はしている。
そのほかの利点として、会社用のノートPCと直接接続するケーブルが減ったので、持ち出しの際に楽になったこと、単純にケーブルが減って机がスッキリしたということがある。
とはいえ、安くはない。
もっと安い製品もあったけど、
・仕事に使う通話の品質でプツプツ音が入ると嫌なので、品質の高そうな日本メーカーのものにした。
・キーボード、マウス、モニターの接続だけでなく、他にもUSBポートがある
・ノートPCとの接続はType-C、デスクトップPCとはUSB 2.0ケーブル+HDMIで接続できる
・ノートPCをPD給電できる。
このあたりが自分の環境と合っていたので、高かったけどこれにした。
良くなかった点・注意点
明確に微妙だな~と思った点が2点ある。
まず、使えるUSBの規格がしょぼい。
4つUSBの口があるが、うち2つがUSB2.0、うち2つがUSB1.1。
USB1.1の2つはキーボード・マウス用ということになっているが、まともに使えるのか?という感じ。
実際、自分のキーボード(Keychron K1 SE)だと、キーボード用の差込口に接続して有線接続で使おうとしたが、うまく使えなかった。
USB1.1の2つの口は今のところ使い道がない。
第2に、電力量が変化すると接続が一時的に途切れることがある。
具体的に言うと、複数の口を持つUSB充電器からこの機器につないでPD給電している場合に、USB充電器にさらに別の機器(スマホなど)を接続して充電しようとすると、HDMI接続しているモニターが一時的に切れてから戻ることがある。
あとは大したことではないけど同梱のHDMIケーブルは太くて固くて取りまわしづらいので注意。
自分はバッファローのHDMIケーブルを使ってます。
同梱のUSB A/Bケーブル(プリンタとかでよく使うやつ)は1.5mとそんなに長くもないので、PCの配置によっては足りないかも。
あと、本製品にUSBメモリを挿して使うこともできるが、会社のセキュリティルールによっては社用PCへのUSBメモリ接続が許可されていないこともある。
意図せず社用PCでUSBメモリを使うことにならないよう注意が必要。
その他
切り替え用のリモコンなどはなく、スイッチ本体を直接触れるように配置する必要はある。
とはいえ、電源がついているほうを自動で判別してくれるっぽいので、スイッチの操作自体ほとんど不要かもしれない(まだ使い始めて間もないのでちゃんとわかってないけど)
自分はこんな感じで百均の卓上棚を使ってノートPCの下に置いてます。PCの裏に置いちゃうと触れないからね。
(2024/10/18 追記)
この記事を書いた後も、ちょくちょくKVMスイッチャーについて調べたりしている。
紹介したサンワサプライ製のこの製品は、USB1.1なのが欠点。新しいキーボードだとうまく適合しない。
USB1.1の最大転送速度は12Mbps、USB2.0は480Mbpsらしい。
※ USB2.0/USB1.1 | バッファロー
以下のANKERの製品にはパワーデリバリーもあって、伝送速度も早いものがある。正直こっちのほうが良さそうに見える。
また、モニターにスイッチャーの機能が付属している製品もある。ものすごく高価だけど。